best(個人的な)

先日ブログを書いたら、友人から「また私的ベストプレイリスト教えて〜」とリプライをもらった。うれしい。こういう連絡って素直に喜んじゃう。

人は何歳までに聴く曲をずっと繰り返す、みたいなことをよく聞く(不思議とその年齢にはばらつきがある)。自分も確かにその段階に来てしまっているな〜と思うことがあって、最近はいろいろなジャンルの曲を聴くようにしている。それでもこの曲こそ人生、みたいな楽曲はもう固まっていて、そういう曲はつらい時の帰り道に聞いたり、お風呂場で口ずさんだりする。歌詞をツイートしたりする。

挙げ出したらきりがないのでアーティストが被らないように & 10曲に絞った。

どの曲にもそれぞれの思い出がたっぷりある。
なんばHatchで聴いた光蘚ツアーの時のyoakemaeエグかった、文化祭当日の始発で聴く夜の東側と曖昧な空の色、グッドモーニングのイントロで号泣したロームシアターのアンテナ再現ライブ、不登校だった中学生時代に家で一人で聴いていた東京事変は中学卒業と同じ年に解散した。曲を聴いているというより思い出をしがんでいるだけかもしれない。

中学生のころ、大事に使っていたiPodで透明人間を何度も何度も聴いていた。
急に学校で後ろ指をさされるようになり、教室に入れなくなった。別室登校を始めて、誰にも会わないように時間をずらして登下校しても、ふいに廊下ですれ違ってしまうと何か言われてしまうような。自分の中では心をしたたかに持っていたつもりだったが、いま改めてこの曲を聴くと、恐怖や苦しさもそれなりにあったんだろうな、と思う。
数年前、テレビから急に透明人間が流れてきて、とっさに画面に目をやったことがあった。NONIOのCMで透明人間が使われていたのだ。なんで! わからないけど透明人間が聴けてうれしい! と、その時は軽い気持ちで喜んでいたのだが、その後偶然読んだ製作陣のインタビューを読んで泣いてしまった。

この曲を選んだのは、ターゲットとしている人たちが中学や高校など一番多感な時期に聴いた、時代性のある曲だったからなんです。(中略)この曲を聴いていた青春のあの時間は誰にも否定できない事実で、ノンフィクション。そこをしっかりすくってあげることで、CMの中で“本当”をつくれたと思っているし、僕はこれからもそういう“本当”を作っていける人になりたいです

これを読んだ瞬間、中学生の、ひとり進研ゼミだけでどうにか勉強をしていた自分が、一気に報われたような気がした。人生の負い目のように感じていた時間だったけど、それを肯定することでできること、作れることは絶対にあるんだ。
元記事はもう消えてしまったのか、見つけることができなかった。それでもこの部分のスクショはお守りのように、ずっとスマホに残している。

こういう話が10曲分ある。えげつね〜。
そういう激重プレイリストの共有でした。人生の開示をやりすぎた。